そのレッスンの流れは、1時間のうち30分以上をカイザー練習曲にあてるという形をとっている人もいます。
経験年数が浅いうちや、園児の間は、カイザー練習曲はあまりも長大で難しく、メロディーラインもわかりにくい、と感じる内容。
つまらなくて苦痛に感じるようですので、上達には逆効果。
しかし、経験年数が4年以上、真剣にヴァイオリンに取り組んでいる方の場合は、カイザー練習曲はとても効果的です。
譜面の内容は、主に八分音符や十六分音符の規則正しい並びで、臨時記号も多く、譜読みに時間をとられます。
しかし、ボーイングは曲を通して同じパターン。
左手は強くなるし、ボーイングも基本的な数パターンを何度も繰り返すことで、安定してきます。
だいぶ、音楽のこと、ヴァイオリンのことに理解が深まってくると
「もっと、ススキメソッドの曲を進みたい?」
と聞いても
「いえ、カイザーがんばります!」
と生徒本人が望むようになります。
子供用にも「やさしいカイザー」という、より印字が大きくわかりやすく改良されたものが出版されています。
園児からはじめて小学1年生にもなると、サラッとカイザーを仕上げてくるようになります。
1週目はとりあえずがんばって譜読み。
2週目からボーイングパターンをかえて、練習です。
「今週は4つスラーで。ゆみにブレーキをかけながら、コロコロ手首でころがすのよ。」
というと、習いたての漢字まじりで
「『ブレーキコロコロ』で まいにち 5回」
と書き込み。
親御さんの話では、
「最初は譜読みに時間がかかったけれど、今では左手も強くなって、毎日1時間は練習することが普通になりました。」
とのこと。
毎週、ボーイングパターンをかえる度に、花丸を貰っていきます。
「一つの曲で6つも花丸が貰えたね!」というと
本人も、
「あと一つ花丸でゴール

子供ながらに達成感を感じているようです。
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